フライをタイイングしてみよう

フライフィッシングを始めたのなら、ぜひ自分でフライタイイングに挑戦してみましょう。

最小限の道具で始めれば、そんなにお金もかからないです。(沼にハマるとえらいことになりますが・・・)

それに、自分の巻いたフライで魚を釣れば、喜びも2倍ですよ。

目次

最初に揃える道具

バイス

フックを固定する道具です。

タイイングに使うツールの中でも高価な部類ですが、ラジオペンチと輪ゴムでもとりあえずなんとかなります。

ラジオペンチのグリップにゴムを巻けば簡易バイスの完成です。

ラジオペンチは百均のものでもぜんぜんOKです。

もしバイスを買うなら3500円ぐらいの安いやつもあるのですが、せっかくならティムコから出ているTMCソリッドバイスHDがおすすめ。

私も使っていますが、ミッジ用の小さなフックからバスバグやソルト用の太いフックまで、ほとんどのフライはこれがあれば大丈夫。

仕上げもきれいで高級感もあります。

プロがめちゃくちゃハードに使わない限りおそらく一生持ちます。

ボビンホルダー

フライを巻くための糸をスレッドと呼びますが、スレッドの巻かれた糸巻き(ボビン)を固定するためのツールです。

初めて買うなら、TMCのセラミックボビンほぼ一択ですね。

もっと安価なものもあるのですがチューブが金属製なので、フライ用の細いスレッドではすぐに切れてしまいます。

TMCセラミックボビンはセラミック製のチューブを使っているため、スレッドの滑りがよく、スレッドが切れる事がほとんどありません。(もちろん無理やり引っ張れば切れますが・・・)

値段は少し高いですが、下手なものを買ってストレスを溜めるよりマシです。

といっても、最近はさらに高級なボビンホルダーが出てきたため、あまり高いと思わなくなってきていますが・・・

シザーズ

スレッドを切ったりするハサミです。

百均で売っている、眉毛を整えるための小さなハサミで十分です。

先端が丸くなっているやつより、尖っている方が使いやすいです。

ヘッドセメント

スレッドを切った後にほつれないようにする接着剤です。

これを塗っておかないと、釣りをしている最中にフライがバラバラに分解されてフックのみを投げているなんてことも・・・

刷毛付きの小瓶に入れておくと塗る時に便利です。

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ハックルプライヤー

鳥の羽をフックに巻きつける時に、羽を挟んで持ちやすくするツールです。

ぶっちゃけ使わなくてもタイイングすることは不可能ではないのですが、そんなに高い物でもないので、一個持っておくとティンセルを巻くときなどにも使えて便利です。

おすすめはTMCリングハックルプライヤー。

ハーフヒッチャー

フライを巻き終わる時に、ハーフヒッチという結び方でスレッドを止めるのですが、そのハーフヒッチを簡単に結ぶことが出来るツールです。

芯を抜いたボールペンで代用することも出来ます。

これがなかなか使いやすくて侮れません。

もし買うなら、ニードルと一体になったものがあるので、それを一本持っているといろいろ使えてとても便利です。

スタッカー

エルクヘアーやディアヘアーなどの獣毛の先端を揃える時に使うツールです。

樹脂製のものは静電気で毛が引っ付くので金属製の物を買いましょう。

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あったら便利な道具

ダビングブラシ

フックに巻きつけたダビング材を掻き出してモジャモジャにするためのブラシです。

専用のものがあるのですが、硬めの歯ブラシでも十分です。

ウィップフィニッシャー

フライの巻き終わりにハーフヒッチでスレッドを結んで固定すると書いたのですが、ハーフヒッチは仮結びなので緩んで来る恐れがあります。

きちんと結び終わる時はウィップフィニッシュという結び方をするのですが、ぶっちゃけ小さいフライのときなどは面倒くさくてハーフヒッチしかやってません。

コーム

クシです。

ディアヘアーをカットした時などに出るファーを除去する時に使います。

専用品もありますが、目の細かめのクシがあればOKです。

ハンディクリーナー

タイイングの最中は羽毛や獣毛などが結構飛び散ります。

ハンディクリーナーがあれば、散らかったマテリアルもすぐにきれいに掃除できます。

安いやつで十分なので、一個用意しておいたほうが良いです。

エルクヘアカディスを巻いてみよう。

初めてのタイイングといえばやはり、エルクヘアカディスです。

使用するマテリアルの数も少なく、視認性がよく、しかもよく釣れるという素晴らしいフライです。

フック

14〜16のドライフックを使用します。

TMC112YやVARIVAS2100などが代表的なフックです。

スレッド

ユニの8/0を使用します。

カラーはホワイトでOKです。

ハックル

ドライフライのハックルはコックネックを使用します。

コックネックとはニワトリのオスの首部分になります。

似たようなマテリアルにヘンネックがありますが、ヘンネックのほうが柔らかく浮力がないためドライフライには適しません。

ボディー

ドライ用のダビング材を使用します。

ウェット用のマテリアルを使用すると、水に馴染みすぎて沈んでしまうので注意が必要です。

ドライ用のダビング材は綿のようにフワフワした感じ、ウェット用は少しガサガサした感じです。

ウィング

エルクという鹿の毛を使用します。

今回はエルクが手元になかったのでディアヘアーを代用します。

エルクより若干スレッドを巻きつけた時に広がりやすいです。

エルクヘアカディスを巻く手順

下巻き

バイスにフックを取り付けてスレッドを下巻きします。

下巻きを終えたら余分なスレッドはカットします。

ハックルの取り付け

ハックルを1本引き抜きます。

根本の部分はファイバーが長すぎるので、毟ってしまいます。

それをフックに巻き止めます。

ボディーを巻く

スレッドにダビング材とねじって巻きつけます。

そのまま、スレッドをアイに向かって巻いていくとボディーができます。

あまり太くならないように、できるだけ細く巻くときれいに見えます。

ハックルを巻きつける

フックに取り付けてあるハックルをアイの方へ巻つけていきます。

アイまで巻きつけたら、スレッドで巻き止めて余分なハックルをカットします。

ウィングを取り付けるため、上側のハックルはカットしておきます。

ウィングを切り出す。

エルクヘアを切り出します。

切り出す量はひとつまみぐらい。

切り出したエルクの根本にフワフワしたファーが付いていますので、コームでとかしてファーを取り除きます。

そしてスタッカーを使って先端を揃えます。

ウィングの取り付け

フックの上側にウィングを取り付けます。

長さはフックの後ろ側に揃える感じでいいかと思います。(写真のは少し長いですね)

エルクの束を摘んだまま、スレッドで2回ぐらい強く巻き止めます。

この時にエルクを摘んでいる指を離してしまうと、ウィングがぐるっと一周してしまい位置が決まりませんので、必ず摘んだまま強く巻き止めてください。

そして、前側に飛び出したエルクヘアを後ろ側に折り返して、スレッドをアイの後ろ側で数回巻き止めます。

余分なエルクヘアはカットします。

フィニッシュ

ハーフヒッチでスレッドを結び停めた後、スレッドをカットします。

その後、ヘッドセメントをちょんと付けてフィニッシュです。

アイの穴がヘッドセメントで塞がらないように余分なヘッドセメントは拭いておきましょう。

いざ釣り場でラインを結ぼうとした時に、穴が塞がってアイにラインが通らないってなってしまいますよ。

便利なセットもあります

いちいち選ぶのがツールを選ぶのが大変だという人は、タイイングキットも発売されています。

マテリアルやタイイングのDVDもセットになっていますので、これだけ買えば簡単にタイイングを始められます。

ドライフライだけでなく管理釣り場用のフライも巻けますよ。

私はこんなツールを使っています

私の使用している全てのタイイングツールをまとめて記事にしました。

参考にしていただければ幸いです。

もっと知りたい方は

最近つり人社より「初歩のフライタイイング」というムックがでました。

写真も豊富で解説も分かりやすいのでおすすめです。

後は、ティムコのホームページやYoutubeにも参考になる動画がたくさん公開されています。

動画ではタイイングの一連の流れを見ることが出来るので、非常に参考になります。

また、フライショップではタイイング教室を開催しているところも多くあります。

目の前でエキスパートのタイイングを直に見ることが出来、最新の釣れるパターンを紹介してくれます。

分からないことがあればその場で質問にも答えてくれますし、気軽に一度行ってみると良いですよ。

まとめ

タイイングは非常に奥が深いのですが、基本的なことが分かれば誰でもフライを巻くことが出来ます。

自分で巻いたフライに魚が食いついた瞬間のドキドキ感は言い表わせことが出来ません。

ぜひ、フライタイイングに挑戦して、このドキドキを味わってもらいたいです。

おしまい

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