皆さんのフライフィッシングに対するイメージって、どんな感じなんでしょうか?
おそらくほとんどの人はルアーフィッシングなどに比べると、敷居が高いと思われているのではないでしょうか。
それには次のような理由があると思います。
- 周りにフライフィッシングをやっている人もいないし、あまり情報がない。
- タックルやツールなどの値段が高い。
- フライを自分で巻かないといけない。
- キャストが独特すぎて、投げ方がよくわからない。
- フライフィッシングをやっている人って、なんか小難しくて近寄りがたい。
などなど
探せばいくらでも出てきそうですが、やはり初心者が始めるのは結構敷居が高いですよね。
フライフィッシングの敷居が高い理由
周りにフライフィッシングをやっている人がいないし、あまり情報もない
とにかくフライタックルって一般の釣具店でほとんど取り扱いがないのが実情ではないでしょうか。
私がフライフィッシングを始めようと思ったときも、近所の釣具屋さんを何軒か回りました。
しかしタックルが1,2セットとツールや完成品フライ、マテリアルなどがチョロっと置いてあればまだいい方。
ほとんどのお店では取り扱いすらしておらず、途方に暮れたことがあります。
自分が子どもだった頃にフライブームが来た時があって、普通の釣具屋さんにもフライタックルが置いている記憶があったのですが、あまりの地盤沈下ぶりにびっくりしました。
しかも専門誌が次々と廃刊になったり、月刊誌から季刊誌になったり、ルアーやその他の釣りに比べ、フライフィッシングを取り巻く環境はかなり厳しい感じもします。
それでも、最近ではいろいろな人がブログなどで情報を発信したり、You Tubeなどで動画をアップしたりしています。
まもなく「スローループ」がアニメ化されることもあり、今年は少し明るい兆しが見えるかもしれません。

タックルやツールなどの値段が高い
初心者が参入しにくい理由の一つに、タックルやツール類の値段が高いということも挙げられます。
例えば、初心者が管釣りでトラウトフィッシングを始めようとしたとき、フライとルアーのタックルをメジャーメーカーで揃えた場合こんな感じになると思います。(価格はおおよそです)
フライ | ルアー(ダイワ) | |
ロッド | ¥20,000 | トラウトX 55UL ¥7,000 |
リール | オービス クリアウォーター LA II ¥13,000 | レブロスLT1000S ¥6,150 |
ライン | SA エアセル WF5F ¥3,800 | VARIVAS スーパートラウトエリア マスターリミテッド SVG ¥1,000 |
リーダー | TIEMCO リーダースタンダード12FT5X ¥370 | |
ティペット | TIEMCO ミスティープラスティペット 5X ¥1,200 | |
バッキングライン | SA バッキングライン 100YD 20LB ¥1,400 | |
フライ・ルアー | TIEMCO A-29セット エッグパッケージ #16 ¥750 | ダイワ シルバークリークミノー ¥890 |
合計 | ¥40,520 | ¥15,040 |
一般的に必要なラインカッターやネットなどの小物はほぼ共通として、タックルだけで言えばこんなところでしょうか。
ま〜、ルアーのほうが値段的にはかなり手を出しやすいと言えますね。
しかも初心者用のであればこんなところですが、いずれ上級者になってこれば高級品が欲しくなってきます。
そうなるとフライタックルの場合、さらに値段がドンっと上がります。
ダイワのトラウトロッドのフラッグシップ「プレッソAGS」は市場価格5万円程度ですが、フライロッドの高級品となると普通に10万円を超えてきます。
ビンテージのバンブーロッドやリールの銘品ともなれば、下手すれば中古の軽自動車が買えるぐらいの値段になることもあります。
しかし、SAGEやScottなどの海外製高級ロッドの中には、生涯保証で1オーナー限りですがロッドが折れたときでも無料で直してもらえるものもあるので、ある意味お得なこともあります。
私も以前買ったばかりのT&Tのツーハンドロッドを、初めての釣行で折ってしまったことがあるのですが無料で交換してもらいました。
ロッド自体は10万円以上の高い買い物でしたが、この時は生涯保証がついてて本当に良かったと思いました。
フライを自分で巻かないといけない
フライタイイングもフライフィッシングの楽しみ方の一つではありますが、実際やるとなるとお金も手間もかかります。
タイイングバイスやシザースをはじめとしたツール類や、マテリアルをある程度揃えようとなると、数万円の出費は免れません。
そこで、完成品を買うのもいいのかなと思います。
先日、仕事で1ヶ月ほどアメリカに行っていたのですが、普通のアウトドアチェーン店にもフライフィッシングのタックルを取り扱っていて、日本よりもっと身近にフライフィッシングがあることに少し驚きました。
そしてもう一つ驚いたことが、コマーシャルフライと呼ばれる完成品のフライがたくさん並んでいたこと。



どうも聞くところによると、アメリカではフライは自分で巻くのではなく完成品を買うのが一般的だそうです。
タイイングに時間を使うなら、フライは買ってその分釣りに時間を使うというのが、合理的なアメリカらしいですね。

キャストが独特すぎて、投げ方がよく分からない
フライフィッシングといえば、特徴的なのがキャスティングです。
軽いフライを重いラインの力を利用してキャストするのがフライキャスティングですが、一般的なスピニングロッドなどのキャストとはあまりにかけ離れていて、キャスティングがよく分からないから敬遠している人も多いのでは?
確かにロングキャストをしようと思うとそれなりの練習が必要ですが、渓流などではそこまでロングキャストをする必要はありません。
それこそ、基本のロールキャストができれば十分釣りになります。
ロールキャストなら、もしかするとスピニングリールやベイトリールのキャストよりも簡単かも。ベイトリールみたいにバックラッシュもしないですしね。
最近ではYou Tubeにもキャスティング動画はたくさんありますので、一度見てみてはいかがでしょう
フライフィッシングをやっている人って、なんか小難しくて近寄りがたい
どうもフライフィッシングって、もともとイギリス貴族の趣味が起源で紳士のスポーツとされているためか、やっている人もよく言えば高尚な、悪く言えば小難しそうなイメージがあるように思います。
フライマンの中には「エサ釣りなんか簡単すぎ。難しいフライで釣ってこそ真の釣り人だろ?フライフィッシングをやっている俺超カッケー」などと勘違いして、他の釣り人とはちょっと違うぜ〜という雰囲気を醸し出している人もいます。
しかし、そんな人は当然ながら一部の人で、大半の人は普通の人。
ただメディアに出ているフライマンには、少し気難しそうな雰囲気の人が多いような気もします・・・
何度かイベントなどで話したこともあるのですが、実際に話してみると気さくな人ばかりなんですけどねぇ。
最近ちょっとフライフィッシングの肩身が狭い?
最近耳にするようになったことなんですが、各地の管理釣り場でフライフィッシングが禁止になっているところが、残念ながら増えているそうです。
なぜかというと、ルアーなどお客さんとのトラブルの増加。
フライフィッシングは、ルアーやエサ釣りに比べるとキャストにスペースを必要とする釣りです。
そうとは知らずにルアーのお客さんが近くで釣りをしているときに、ラインが接触してしまったり、近くに来るなと言ってトラブルになるみたいです。
またフライエリアが指定してあるにも関わらず、エリア外で釣りをするフライマンも多いそうです。
そうなると、どうしても釣り人口の多いルアーフィッシングを優先させることになってしまうみたい。
コソコソ釣りをしろとはいいませんが、退け退けと言わんばかりにラインをブンブン振り回したりすれば、そりゃ迷惑がられます。
釣りという共通の趣味を持つもの同士、仲良くできるといいのですけどね・・・
まとめ
タックルを揃えたりするのに少しお金はかかってしまいますが、フライフィッシングは一生楽しむことのできる奥の深い趣味です。
最近では、渓流や管釣りだけではなく、クロダイのサイトフィッシングを始めとしてさまざまなフィールドが開拓されていて、案外身近でも楽しむことが出来ます。
ぜひ、多くの人にフライフィッシングに触れてもらって、沼にハマってもらいたいですね。
おしまい。
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