島崎憲司郎さんの「水生昆虫アルバム」って本を知っていますか?
昔からフライフィッシングをやっている人は「当然知ってるし持っているよ」と言われるかもしれません。
しかし、最近フライフィッシングを始めた人や、「俺、フライの雑誌よりフライフィッシャー派だし」って人の中には知らない方もいるかと思います。
そんな人に向けてフライフィッシングの名著、水生昆虫アルバムについて書いていきたいと思います。
著者の島崎憲司郎ってどんな人
島崎さんといえば、長年ティムコのスタッフとして活躍している、フライフィッシャーにはおなじみの人。
TMCフックや定番フロータントのドライシェイクをはじめ、数多くの製品を世に出されています。
もう70歳を越えているはずですが、最近でもマシュマロファイバーなどを開発されたり精力的に活動されています。
「水生昆虫アルバム」はフライフィッシャーのためのビジュアルブック

「水生昆虫アルバム」は、いわゆる「昆虫図鑑」とはひと味違い、フライフィッシャーのために作られたビジュアルブック。
元々「フライの雑誌」に連載されていた記事に、大幅な加筆・修正を加えて一冊にまとめたものです。
1997年に初版が発行され、2005年に新装版が発行、20年以上に渡って読み続けられています。
美しい写真も緻密なイラストも、すべて島崎さん本人の手によるもの。

まえがきにも書かれていますが、教科書的な水生昆虫学とはかけ離れているが島崎さんの、長年の観察と経験で得た水生昆虫の生態がぎっしり詰まっている一冊です。
釣人のための水生昆虫の解説

この本で解説されている水生昆虫は23種類。
ユスリカやヒゲナガをはじめ、どれもフライフィッシャーには馴染み深い水生昆虫ばかりですが、この手の本にしては種類が少ないと思われるかもしれません。
「昆虫図鑑」であれば広く浅く取り扱うところが、それぞれの昆虫に対し10ページに渡り生態や羽化する時の状況等が、写真とイラストにより解説されています。
水生昆虫には水面で羽化するものや水中で羽化するものなど、様々なパターンがあるのですが、それらをハッチコードと呼ばれる記号を使って13のパターンに分類しています。
また水生昆虫が水面で浮いている状態も、BFコードと呼ぶ12のパターンで分類しています。
おそらく、これらを分類するだけでも、膨大な時間がかかったのでなかろうかと思います。

当時の島崎さんは、今の私と同年代ぐらいなのですが、このフライフィッシングへの情熱には頭が下がります。
図書館に置いてある場合もあるよ
一度「水生昆虫アルバム」の中身を見てみたいという人もいるんじゃないかなと思います。
しかし、なかなか一般の本屋に在庫はないでしょうし、Amazonなどで買うにしても結構いい値段がします。
そんな時は、やはり図書館に行くのが良いんではないでしょうか。
私の住んでいる愛知県の場合、愛知県図書館と一宮市立図書館の2ヶ所に蔵書があるようです。
興味のある方は、近くの図書館に蔵書があるか確認してみてはいかがでしょう。
カリールというサイトに行けば全国の図書館の蔵書を調べることが出来ます。
ただ、一度読んだらおしまい。という類の本ではないので、できれば手元に置いて何度も読み返してタイイングする時の資料や、釣行前に持っていくフライ選びの参考にしてもらえたら良いかと思います。
おしまい
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